2017/07/04
国土のグランドデザイン2050
「国土のグランドデザイン2050」
知ってます?
国交省が出している2050年を見据えての、国土づくりの理念や考え方を示すものです。
背景は例に漏れず。
急激な人口減少社会。
2050年には人口が9700万人になると推計。
2040年には約1800の自治体のうち523自治体が消滅可能性が危惧されていると指摘。
要するに、人口減少が急激に進んでいく国土の現実を分かりやすく示している訳です。
また、2050年までには首都直下地震や南海トラフ地震など、発生確立が70%とされていることから
仮に発生した場合、甚大な被害が発生するとあって、
このまま東京一極集中が進んでいる状況は、被害が増大するリスクが高まっていると。
いわゆる人口減少と東京一極集中。
使い古されている感のある言葉ですが、やっぱり問題有りなんですね。
かつ、超高齢化の進展、グローバリゼーションの進展、インフラの老朽化、食料・水・エネルギーの制約・地球環境問題
ICTの進歩など時代の潮流と課題も示されており、今を生きるものとしては当然予想できる内容が並んでいます。
で、これらの諸課題に対応するためのキーコンセプトとして
地域構造を
「コンパクト+ネットワーク」
という考え方が示されています。
そして、国全体の生産性を高めていくと。
コンパとだけなら人口減少に起因するマーケット縮小に繫がるから
ネットワーク化を高度に実施して、圏域人口を確保していくと。
まあ、こんな感じのストーリーに基づいて
具体的な取組みが示されているのです。
国土のグラドデザイン2050
で、茨木市でも「拠点+ネットワーク型」の
立地適正化計画
を策定しているのです。
茨木市立地適正化計画
国土全体へのビジョンが明確だったとの印象を持つのが
田中角栄さんの
日本列島改造論
日本列島を、ブルドーザーでガーっと開発するというイメージを持っていたけど
Wikipedia見るとそうでもないようで。
道路、新幹線、橋など高速交通網の整備
工業化
過疎と過密の解決
で、公害へも対応する
と書かれている。
日本列島改造論
1971年生まれの実感としては、やはり開発型土建国家という印象が強いです。
それが全て悪いとは思わないけど、やっぱり歪みもあったと思うし。
同時代人的には、政治腐敗の大きな原因にもなっていたように思える訳です。
でも、国土全体にたいする、高度経済成長期を迎えた日本のビジョンが示されたことは有意義な訳で
現在も、国土全体に対するビジョンを議論して、明確にする必要がある訳で。
そういう意味で、この「国土のグランドデザイン2050」は
国土全体のビジョンを示している意義は大きいと思うのです。
また、「拠点とネットワーク」という視点は、そうだなあと思うのですが、
具体的に、高齢化社会対策として、医療福祉介護へのハードの地域での役割分担と拠点設置の適正性、財政的持続性など地方自治体によって検討されているところですし、
また、持続可能な公共交通のあり方も検討されないと行けないですね。
ようは、「高」成長社会でないという現実をどこまで受け入れるかだと思うんですね。
いや、成長しないと言い切るのもどうかと思うけど、
今までのように、爆発的な経済成長は無いと自覚することが大事で
懸命に工夫してイノベーション起こしても、使える公金は限られていると受け止めることが大事だと思うんです。
この「国土のグランドデザイン2050」
をきっかけに、大きな視点で
国土全体についてのビジョンを発想して、
そのビジョンを見据えながら、わが町茨木の都市政策を考えていきたい思う次第です。
現在の住民にとってメリットがあって、同時に、将来の住民にとってメリットがあることを考えていく必要があって
そのためには、固定観念を超えた議論が必要だと思うのです。
茨木市が、茨木市の持続可能性を考えると同時に
存在する施設の有効活用の視点などから、広域連携もどんどん進めていったらいい。
本年から北摂の自治体在住の住民は、広域で図書館の貸出しができるようになったように。
着眼大局 着手小局
を心がけていきます。
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コメント
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2017/09/01 11:18 by 編集